SUMMARY
この記事のポイント
- 音域の幅を広げたリップスラーを行うことで、身体が瞬時に最適な息とアンブシュアを選択できる能力を養います。
- メトロノームを活用し、リズムを明確にした練習を行うことで、アンサンブルでの正確なタイミングを身につけます。
- スラーの途中に軽いタンギングを混ぜることで、発音の明瞭さと滑らかさを両立させる感覚を掴みます。
- 全ポジション(1〜7番)を巡る練習を行い、ポジションによる吹き心地の差をなくし、均一な音色を目指します。
リップスラーの応用練習は、単調になりがちな基礎練習を、より実戦的でクリエイティブな時間へと変えてくれます。トロンボーンはスライドの移動を伴うため、リップスラーの技術が未熟だと音楽が途切れてしまいがちです。多角的な練習メニューを通じて、どのようなテンポや音域でも自由自在にコントロールできる力を身につけましょう。
リップスラー応用編:よくある疑問と解決法
Q: 広い音域の跳躍で音が当たりません。どうすれば良いですか?
A: 跳躍の幅が大きくなるほど、瞬発的な息のスピードアップが必要になります。音を出す一瞬前に、次の音に必要な息の圧力を準備するイメージを持ちましょう。
Q: 速いリズムでリップスラーをすると音が潰れてしまいます。
A: リズムが速くなっても、息を流し続けることは変わりません。口の中のシラブル(発音の形)を素早く切り替える練習を、まずはゆっくりとしたテンポから行いましょう。
実践メニュー
- 1ポジションでオクターブ以上の跳躍を含むリップスラーを行い、息の瞬発力を鍛える。
- 同じ音域を、各ポジション(2番〜7番)で繰り返し、特定のポジションでの苦手意識を克服する。
- スラーの間に「da」や「lu」といった柔らかいタンギングを入れ、発音の明瞭さを確認する。
- リズムを16分音符や3連符に変え、速いテンポの中でも正確に音を切り替える。
Lesson Point
応用練習の核心は身体の反射能力の向上です。多様なパターンを経験することで、脳からの指令と息・唇の反応のラグをゼロに近づけていきましょう。
トロンボーン奏者としての可能性を広げるのは、こうした地道な応用練習の積み重ねです。自由自在なスラーを身につけ、どんな難曲も歌うように吹きこなせる技術を手に入れてください。