- 4度5度のロングトーン練習では、優しい発音から始めてクレッシェンドをかけ、デクレッシェンドで優しい音に戻る練習を行う
- ダブルリードは最初の優しい発音が難しいため、自分のできる極限のところから吹き始めることが重要
- 小さい音を出す時ほど、体の中に息をパンパンに吸っておく必要がある。小さい音だからといって息を節約しない
- リードの反応が良くないと最初の発音が難しいため、リードの状態をチェックし、必要に応じて調整する
- メトロノームやチューナーに頼りすぎず、自分のタイミングで限界に挑戦することが音色向上の鍵となる
ファゴット演奏において、音色を整えることは最も重要な基礎技術の一つです。多くの奏者が「音が安定しない」「音色が硬い」「小さい音が出しにくい」といった悩みを抱えています。実は、ロングトーンの基礎練習を通じて、これらの問題を解決し、美しい音色を実現することができます。特に、4度5度のロングトーン練習は、音色の幅を広げ、優しい発音から力強い音までコントロールできるようになるための効果的な練習法です。この記事では、音色を整える手順を通じて、ロングトーンの基礎を習得する方法を詳しく解説します。
音色を整える手順
- ステップ1:4度5度のロングトーン練習を始める。Cのフラットから始めて、4つ離れた音(シーラーソファ)でファに降り、そこから5度離れた音(ファミレードシー)で3つの音をロングトーンでスラーで下をつかずにつなげて吹く練習を行います。下から上でもいいですし、半音ずつ音を上げていきながら行います。
- ステップ2:優しい発音から始める。ダブルリードは最初の優しい発音が難しいため、なるべく小さい、柔らかくて優しい音から吹き始めます。自分のできる極限のところから吹き始めて、真ん中の音に行くにつれてクレッシェンドをかけます。真ん中の音はずっと強いまま張り続ける練習をします。3つ目の音に移り変わった後はデクレッシェンドをかけて、優しい音にだんだん戻っていく感じをイメージして行います。
- ステップ3:リードの状態をチェックする。リードの反応が良くないと最初の発音が難しいため、リードの状態をチェックします。あまり小さい音を出そうとしすぎず、普通に吹きたいように小さい音を出そうと思って吹いて、音が出なかったら変に口を力めたりせず、リードを調整するという方向に練習を持っていきます。
- ステップ4:呼吸法をマスターする。小さい音を出そうとする時ほど、体の中に息をパンパンに吸っておく必要があります。小さい音だからといって息を節約してはいけません。ロングトーンを行う時も、真ん中の音がずっとフォルテで伸ばせるぐらいの息を結構深めに吸って、そこからちっちゃく出せるかどうかというところをチェックします。この呼吸法をマスターすることで、音色の幅が広がり、優しい音から力強い音までコントロールできるようになります。
- ステップ5:メトロノームを使わずに練習する。メトロノームをあえて使わないようにします。カウントがあることで慌ててしまい、自分が出せる一番ちっちゃい音、一番大きい音を準備する前に移り変わってしまう感覚があるためです。自分のタイミングでここだというところでピアノで出れるかというのと、フォルテに移った後もさらに音を増幅させることができるかどうか、その限界に挑戦することが重要です。
- ステップ6:チューナーを適切に使う。チューナーを見ながらロングトーンに取り組む方も多いですが、チューナーをずっと使用しながらやるロングトーンはしません。3つの音をつなげたロングトーンで真ん中の音をずっと張り続けた時にピッチが不安定になっていないかをチェックするのに、一回音が移り変わってからチューナーに目を戻す、合ってるよなというチェックをするためのツールだと思っています。ずっと使用していると、その音量の限界に挑戦することを忘れてしまうため、チラ見する程度で、チューナーはあまり信じすぎない方がいいでしょう。
まとめ
ファゴットの音色を整えるためには、ロングトーンの基礎練習が最も重要です。4度5度のロングトーン練習を通じて、優しい発音から始めてクレッシェンドをかけ、真ん中の音を力強く張り続け、デクレッシェンドで優しい音に戻るという流れを練習することで、音色の幅が広がります。小さい音を出す時ほど、体の中に息をパンパンに吸っておく必要があり、リードの状態をチェックし、必要に応じて調整することで、音色が向上します。メトロノームやチューナーに頼りすぎず、自分のタイミングで限界に挑戦することが、音色の幅を広げるために重要です。これらの手順を実践することで、あなたのファゴット演奏はより表現力豊かになり、音色が整っていきます。