- サクソフォンの循環呼吸は、口の中に空気を溜めて、ほっぺたの筋肉の力で息を吐きながら、鼻で息を吸うというテクニックです。ブレスを取ることが困難な場所や、ブレスを取るべき場所がない場合に使用することができ、ブレスによって音を分断することなく、ずっと吹き続けることができます
- 7つの段階的なプロセスを踏むことで、循環呼吸を習得できます。まず息を吐く筋肉を意識することから始め、ほっぺたに息をため続ける感覚を身につけ、鼻呼吸との連動を習得し、最終的に楽器を使った実践へと進んでいきます
- ほっぺたに息をため続ける感覚と鼻呼吸との連動を体得することが重要です。ほっぺたに空気を溜めた状態で、下の後ろの方、奥の方で口の空気の通るところに弁をすることで、ほっぺたから息を吐きながら鼻から新しい空気を吸い込むことができます
- 楽器を使う前に、口の中だけで循環呼吸の動作を完璧にマスターすることが成功の鍵です。ほっぺたに息をためて膨らまして、下で弁を押して、その状態でほっぺたの力で息を吐くという動作を、楽器を使わずに何度も繰り返し練習することで、サクソフォンを吹きながら循環呼吸を行うことができるようになります
サクソフォン演奏において、循環呼吸は演奏の幅を大きく広げる重要なテクニックです。ブレスを取ることが困難な場所や、ブレスを取るべき場所がない場合に使用することができ、ブレスによって音を分断することなく、ずっと吹き続けることができます。聞いてみると簡単そうに聞こえますが、実際にやってみるととても難しいテクニックでもあります。この記事では、循環呼吸を習得するための7つの段階的なプロセスを詳しく解説し、サクソフォン演奏における循環呼吸の概念から体感まで、段階的にマスターできるように導きます。
循環呼吸の概念:ほっぺたの筋肉と鼻呼吸の連動
循環呼吸の基本的な仕組みは、口の中、ほっぺの中に空気を溜めて、このほっぺたの筋肉の力で息を吐きながら、鼻で息を吸うというものです。通常の呼吸では、息を吐く時と吸う時を交互に行いますが、循環呼吸では、ほっぺたに溜めた空気を口から吐き出すのと同時に、鼻から新しい空気を吸い込むという、二つの動作を同時に行うことが特徴です。この技術を習得することで、サクソフォンの演奏において、長いフレーズや伴奏の間でも途切れることなく演奏を続けることができ、音楽的な表現の幅が広がります。
循環呼吸を体感するための準備:息を吐く筋肉の意識
循環呼吸を習得する第一歩は、体のどの筋肉を使って息を吐いているかということを意識することです。これは単純に楽器を普通に演奏する際の意識を変えるやり方にもなりますので、循環呼吸がまだできない方もぜひ試してください。通常、私たちは無意識に息を吐いていますが、循環呼吸ではほっぺたの筋肉を意識的に使って息を押し出す必要があります。この感覚を身につけることが、循環呼吸習得の基礎となります。
原因と対策
循環呼吸ができない原因と、その対策について解説します。ほっぺたに息をため続けることができない、鼻呼吸との連動がうまくいかない、楽器を吹く時に循環呼吸ができないといった課題を解決するための具体的なアプローチを紹介します。
問題1:ほっぺたに息をため続けることができない
循環呼吸の最初の難関は、ほっぺたに息をため続けることができないという問題です。通常の呼吸では、ほっぺたを膨らませるという動作を意識することはほとんどないため、息を吐きながら、ほっぺたを膨らませた状態でずっと息を吐き続けるという動作が、最初は非常に困難に感じられます。
対策:ほっぺたに息をため続けるトレーニングを行います。楽器を吹かない状態でも、口の中に息をためられることが重要です。息を吐きながら、ほっぺたを膨らませた状態でずっと息を吐き続ける練習を繰り返すことで、ほっぺたに息をため続ける感覚を身につけることができます。感覚がつかめない場合は、手でほっぺたを押さえて、ほっぺたの中の息を外に押し出すという動作を試してみてください。
問題2:鼻呼吸との連動がうまくいかない
ほっぺたに息をためることができても、鼻から息を吸うことができない、またはほっぺたから息を吐きながら鼻から息を吸うことができないという問題が発生します。口の中に溜めた空気が鼻から吸う動作を妨げてしまうことが原因です。
対策:ほっぺたに息を入れて、ほっぺたを膨らませた状態で鼻から呼吸できるようにすることが重要です。ほっぺたに空気を溜めた状態で、下の後ろの方、奥の方の下で口の空気の通るところに弁をすることで、ほっぺたに溜めた空気が鼻から吸う動作を妨げることなく、鼻から新しい空気を吸い込むことができます。口の奥から息が漏れないように気をつけて練習してください。
問題3:楽器を吹く時に循環呼吸ができない
口の中だけで循環呼吸の動作ができても、楽器を吹く時に循環呼吸ができないという問題が発生します。楽器を吹くという動作が加わることで、ほっぺたの筋肉の使い方や鼻呼吸との連動が難しくなるためです。
対策:楽器を使う前に、口の中だけで循環呼吸の動作を完璧にマスターすることが重要です。ほっぺたに息をためて膨らまして、下で弁を押して、その状態でほっぺたの力で息を吐くという動作を、楽器を使わずに何度も繰り返し練習します。この感覚が身についてから、サクソフォンを使って練習を始めることで、楽器を吹きながら循環呼吸を行うことができるようになります。
- ① 息を吐く筋肉を意識する:単純に息を吐く時に、体のどの筋肉を使っているかということを意識して吐いてみてください。これは循環呼吸の基礎となる感覚です
- ② ほっぺたに息をため続ける:息を吐きながら、ほっぺたを膨らませた状態でずっと息を吐き続けるトレーニングを行います。楽器を吹かない状態でも口の中に息をためられることが重要です
- ③ 鼻呼吸との連動を習得する:ほっぺたに息を入れて、ほっぺたを膨らませた状態で鼻から呼吸できるようにする。下の後ろの方、奥の方で口の空気の通るところに弁をして、口の奥から息が漏れないように気をつけます
- ④ ほっぺたの力で息を吐く:ほっぺたに息をためて膨らまして、下で弁を押して、その状態でほっぺたの力で息を吐く。手でほっぺたを押さえて、ほっぺたの中の息を外に押し出す感覚も試してみてください
- ⑤ ほっぺたの筋肉を強化する:呼吸は普通にしている状態でほっぺたに息をためて、息を吐くときに、喉に弁をしないで息を出す。このトレーニングはほっぺたの筋肉を使うので、ほっぺたの筋トレになります
- ⑥ 唇を振動させながら息を出す:下の奥で弁を押してほっぺたを膨らました状態で、唇を振動させながら息を出す練習を行います。この練習は循環呼吸の動作に近い感覚を身につけることができます
- ⑦ 循環呼吸の動作を完成させる:ほっぺたの力で息を出しながら鼻から息を吸う。肺の中に息が溜まった状態だと息吸えないので、必ずほっぺたを膨らまして口に弁をした状態で息を一回吐いてからトライするようにしてください
サクソフォンでの実践:楽器を使った循環呼吸の練習
ここまでできるようになったらようやくサクソフォンの出番です。何の音でも構いませんが、やりやすいのは真ん中のソです。ソの音でほっぺたの力で音を出す練習を行います。下の奥で喉のところに弁をして、ほっぺたの力で息を吐くという風にするとやりやすいです。それができたらトリルをしながら循環呼吸にトライしてみる。トリルをしながらが循環呼吸実は一番やりやすいです。音が早く動くので音の揺れがわかりづらく、その点でこの練習方法はやりやすいやり方になっています。
これができるようになったら、さらに音域を増やしていく練習を行います。最初は単音で循環呼吸をマスターし、次にトリルを使った練習、そして音域を広げていくことで、サクソフォンの様々な場面で循環呼吸を使えるようになります。循環呼吸を習得することで、長いフレーズや伴奏の間でも途切れることなく演奏を続けることができ、音楽的な表現の幅が広がります。ほっぺたの筋肉と鼻呼吸を連動させることで、ブレスの制約から解放され、途切れない響きを手に入れることができます。